AIに相談しても「なんか違う…」と感じていませんか?
「新規事業のアイデアを聞いたら、どこかで見たような提案ばかり返ってきた」
「集客の相談をしたら、大企業向けの施策を提案された」
「何度説明しても、うちの状況をわかってくれない」
あるいは、こんな経験はないでしょうか。
「何を言っても”いいですね!”と共感ばかりで、もっとビジネスパートナーしての厳しい意見が聞きたい」
AIにビジネスの相談をしてみたものの、返ってくるのは一般論か、耳触りの良い言葉ばかり。「結局、AIって使えないな」と感じた方も多いはずです。
でも、それはあなたの使い方が悪いわけではありません。
原因は別のところにあります。
的外れな回答になる本当の原因
AIがあなたの期待に応えられない理由。
それは、AIがあなたの会社のことを何も知らないからです。
考えてみてください。もし初対面の人に「うちの経営、どう思う?」と聞いたら、まともな回答ができるでしょうか。相手のことを何も知らない状態では、一般的なアドバイスしかできません。当たり障りのないことを言うしかないのです。
AIも同じです。あなたの会社の強み、弱み、顧客層、競合、今の課題。これらを知らなければ、的確なアドバイスはできません。だから「いいですね」と共感するか、一般論を返すしかないのです。
さらに厄介なのは、AIは基本的に過去の会話を覚えていないということ。
昨日「うちは埼玉で飲食店をやっていて…」と説明しても、今日はまたゼロからです。毎回同じ説明を繰り返すのは非効率ですし、説明のたびに内容がブレてしまうこともあります。
「じゃあ、自社のHPの情報をコピペすればいいのでは?」
残念ながら、それだけではうまくいきません。HPは「お客様向け」に書かれた情報だからです。
AIに必要なのは、社内の人だけが知っている情報。本当の強み、正直な課題、競合との本当の違い。そういった情報がないと、AIは一般論で埋めるしかないのです。
解決策:AIに渡す「自社情報シート」を作ろう
では、どうすればいいのか。
答えはシンプルです。AIに渡すための「自社情報シート」を一度作っておくこと。
自社の概要、強み、課題、顧客層、競合、目指す方向性。こうした情報を1つのシートにまとめておけば、相談のたびにコピペして渡すだけで済みます。
このやり方のメリットは3つあります。
- 1. 毎回の説明が不要になる
一度作れば、何度でも使い回せます。新しい相談をするたびに「うちは…」と説明する必要がなくなります。 - 2. 回答の精度が上がる
AIがあなたの会社を理解した状態で回答するため、一般論ではなく、あなたの状況に合ったアドバイスが返ってきます。「いいですね」で終わらず、本質的な指摘もしてくれるようになります。 - 3. どのAIにも使える
ChatGPT、Claude、Gemini、どのAIでも同じシートが使えます。ツールを変えても、自社情報シートはそのまま活用できます。
自社情報シートに入れるべき7つの項目
では、具体的に何を書けばいいのか。
以下の7つの項目を埋めれば、AIがあなたの会社を理解するのに十分な情報が揃います。
まずは最初の3つだけでもOKです。 すべて埋めなくても使えます。試しながら追加していけば大丈夫です。
1. 会社・事業の概要【まずここから】
何を、誰に、どうやって提供しているか。AIが最初に把握すべき基本情報です。
例:
RE DESIGN合同会社。Web制作歴8年。
中小企業向けに、ホームページ制作からAI活用の業務改善までを一気通貫で提供。
2. ターゲット顧客【まずここから】
どんな人がお客さんか。業種、規模、抱えている悩みなど。
例:
中小企業の経営者、一人社長、飲食店の店長など。
AIに興味はあるが、難しくて使いこなせていない人。
「楽はしたいが、手抜きだと思われたくない」という気持ちを持っている。
3. 今の課題・困っていること【まずここから】
正直に書くことで、AIは「その課題を踏まえた上での提案」ができるようになります。
例:
・Web制作だけでは差別化が難しくなっている
・新しいサービスの認知がまだ低い
・コンテンツを継続的に作る体制が整っていない
4. 強み・選ばれる理由
競合と比べて、なぜお客様はあなたを選ぶのか。
例:
・記事で終わらない。実際にシステムを作れる会社が運営している
・汎用ではなく、お客様の業種・状況に合わせたカスタマイズが可能
・「まず試す → 理解する → 自分専用にする」という段階を踏める
5. 競合との違い
主な競合は誰か、彼らとどう違うか。
例:
大手ベンダー → 汎用性は高いが、カスタマイズが効かない
我々 → クライアントごとに特化したシステムを小さく始められる
6. 目指している方向性
今後やりたいこと、1年後・3年後の目標。
例:
AI活用の情報発信メディアを通じて集客し、
課題を見つけたらその場で解決策(システム)を作れる体制を確立する。
7. コミュニケーションのスタイル
AIにどんなトーンで回答してほしいか。
例:
・共感よりも、厳しくても建設的なフィードバックがほしい
・カタカナ語(RAG、LLM、API等)は使わず、わかりやすい言葉で
・理想論ではなく、今日からできる具体策を優先して
【テンプレート配布】穴埋めで作れる「自社情報シート」
以下のテンプレートをコピーして、空欄を埋めてみてください。
まずは★マークの3項目だけ埋めれば使えます。 残りは使いながら追加すればOKです。
【自社情報シート】
★1. 会社・事業の概要
会社名(または屋号):
事業内容:
設立からの年数:
従業員数:
★2. ターゲット顧客
どんな人がお客さんか:
彼らが抱えている悩み・課題:
★3. 今の課題・困っていること
正直なところ、今困っているのは:
---
(以下は余裕があれば埋めてください)
4. 強み・選ばれる理由
競合と比べて、うちが選ばれる理由:
お客様からよく言われること:
5. 競合との違い
主な競合:
彼らとの違い:
6. 目指している方向性
今後やりたいこと:
1年後の目標:
7. AIへのお願い(回答スタイル)
こういうトーンで回答してほしい:
こういう提案は避けてほしい:
自社情報シートの作り方(2つの方法)
方法1:自分で埋める
上のテンプレートを見ながら、自分で空欄を埋めていく方法です。
最初は★マークの3項目だけでOK。5分あれば作れます。
方法2:HPや資料をAIに渡して作ってもらう
すでにホームページや会社案内がある方は、AIに手伝ってもらう方法もあります。
手順:
- AIに以下のようにお願いする
以下は私の会社のホームページです。
この情報をもとに、下のテンプレートを埋めてください。
わからない部分は空欄のままで構いません。
【HPのURL】
https://example.com
【テンプレート】
(上のテンプレートを貼り付け)
- AIが出力した内容を確認する
- 間違っている部分や足りない部分を自分で修正する
この方法なら、ゼロから書くよりもずっと楽に作れます。
作った自社情報シートの使い方
自社情報シートが完成したら、使い方は簡単です。
手順
- AIとの会話を始める前に、シート全体をコピーする
- AIに貼り付けて送信する
- 続けて「上記が私の会社の情報です。これを踏まえて相談に乗ってください」と伝える
- その後、具体的な相談内容を送る
Before / After
Before(自社情報なし):
あなた:新規顧客を増やす方法を教えてください
AI:SNSマーケティング、Web広告、紹介キャンペーンなどが一般的です。
まずは自社の強みを整理して…(一般論が続く)
After(自社情報あり):
あなた:[自社情報シートを貼り付け]
上記が私の会社の情報です。これを踏まえて、新規顧客を増やす方法を教えてください
AI:Web制作8年の実績とAI活用の両方ができる点は、中小企業にとって大きな強みです。
ただ、現状の課題「新サービスの認知が低い」を踏まえると、
①既存クライアントへのAIサービス提案(アップセル)
②「AI活用事例」を中心としたコンテンツマーケティング
③地域の商工会議所でのセミナー登壇
から始めるのが現実的です。特に①は…(具体的な提案が続く)
このように、自社情報があるかないかで、AIの回答は大きく変わります。
まとめ
AIに相談しても「なんか違う」「共感ばかりで厳しい意見がない」と感じるのは、あなたのせいではありません。
原因は、AIがあなたの会社を何も知らないこと。
この問題を解決するのが「自社情報シート」です。
ポイントは3つ:
- AIは、あなたの会社を知らなければ一般論しか返せない
- 自社情報シートを一度作れば、何度でも使い回せる
- まずは3項目だけでOK。 使いながら育てていけばいい
まずは、★マークの3項目だけ埋めてみてください。5分で作れます。
【次回予告】AIを「本気のビジネス相談相手」にする方法
自社情報シートを作ったら、次のステップに進みましょう。
今回の記事では「AIにあなたの会社を理解させる方法」をお伝えしました。
でも、それだけでは「優秀なビジネス相談相手」にはなりません。
次の記事では、AIに「どんな役割で、どんな姿勢で回答してほしいか」を指示する方法を紹介します。
これを設定することで、AIは「共感ばかりの優しいアシスタント」から「厳しくも建設的なフィードバックをくれるコンサルタント」に変わります。
→ 「AIを優秀なビジネスコンサルタントにする方法(プロンプト付き)」(近日公開)
この記事は、Rework AI(rework-ai.jp)が提供しています。 「AIを試す → 理解する → 自分専用にする」を一気通貫でサポートします。


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