そのメール、取引先に「手抜き」がバレてますよ?
「AIでメール作成、めちゃくちゃ時短できるじゃん」
そう思って、ChatGPTが吐き出した文章をコピペして送信ボタンを押したこと、ありませんか?
残念ながら、バレてます。
あの独特の「血の通っていない文章」。教科書から切り貼りしたような敬語の羅列。受け取った側は一発で気づきます。「あ、これAIに書かせたな」と。
時短のつもりが、信頼を切り売りしている。そんな状況に陥っていないでしょうか。
「自分はちゃんと加筆修正してるから大丈夫」
そう思ったあなた。では、あなたの部下は?来年入ってくる新入社員は?
彼らが「AIを使えば楽ができる」と勘違いして、無機質なメールを取引先にばら撒く未来を想像してください。
組織全体の品位が問われるのは、時間の問題です。
なぜAIの文章は「バレる」のか?3つの構造的要因
AIが生成した文章が見抜かれてしまう理由は、感覚的なものではありません。明確な構造的要因が存在します。
1.「平均点」しか出せない
AIは、膨大なデータから「最も無難な言葉」を統計的に選び、つなげています。
結果として生まれるのは、「誰にでも当てはまるが、誰の心にも刺さらない文章」です。そこにあなたの熱意や個性は1ミリも含まれていません。ビジネスメールにおいて、この「没個性」は致命的です。なぜなら、メールとは単なる情報伝達ではなく、人間関係の維持・構築そのものだからです。
2.「空気」が読めない
AIは、あなたと取引先の間に流れる「空気」を知りません。
昨日の会議での雑談。長年の付き合いで培われた阿吽の呼吸。こうした文脈情報(コンテキスト)が入力されない限り、AIは相手を「一般的なビジネスパーソンA」として処理します。
親しい間柄なのに他人行儀。初対面なのに馴れ馴れしい。どちらに転んでも、違和感は避けられません。
3. 丁寧すぎて逆に失礼
「失礼があってはならない」というAIの安全策が、裏目に出ています。
過剰な敬語。回りくどい表現。人間であれば感覚的に避ける「不自然な丁寧さ」こそが、AI臭さの最大の発生源です。「ご査収のほどよろしくお願い申し上げます」「ご高配を賜りますようお願い申し上げます」——こうした表現が連続するメールは、丁寧どころか、むしろ壁を感じさせます。
AIを「新人バイト」から「優秀な秘書」に変える方法
では、AIは使わない方がいいのか?
そうではありません。問題はAIではなく、「指示の出し方」にあります。
AIに「この箇条書きをメールにして」と丸投げするのは、入社初日の新人バイトに「適当にいい感じで送っておいて」と頼むようなものです。相手のことも、経緯も、何も知らない新人がマニュアル通りの定型文を送ってしまうのは当然でしょう。
AIを「使えない新人」にするか「優秀な秘書」にするかは、あなたの指示次第です。
鍵は2つあります。
- コンテキストの注入:「誰に」「どんな経緯で」「何を伝えたいか」という背景情報を渡す
- あなたの文体を学習させる:過去に書いた「自分らしいメール」をサンプルとして与える
この2つを押さえるだけで、AIは自動生成ツールから、あなたの意図を汲み取る右腕へと変わります。
【コピペOK】AIに”人間味”を宿すプロンプト
以下のプロンプトは、AIを「あなたの分身」に変えるための設定ファイルです。
使い方
- 下のテキストをそのままコピーする
[ ]の部分に、あなたが過去に送った「自分らしいメール」を1つ貼り付ける- ChatGPTやGeminiに送信する
# 役割
あなたは私の「分身」です。
これから私が何を頼んでも、以下の【普段のメール】の口調や雰囲気を完璧に真似して書いてください。
# 絶対ルール
1. 教科書のような堅苦しい敬語(「幸いです」「ご高配」など)は一切禁止。
2. 回りくどい言い回しや、無駄な接続詞は徹底的に削る。
3. 難しい熟語は使わず、普段話すような平易な言葉で書く。
4. AI特有の「冷たい丁寧さ」ではなく、「体温を感じる人間らしい距離感」で書く。
# 普段のメール(この書き方を真似して)
"""
[ここに、あなたが過去に自分で書いた「自分らしいメール」を1つだけコピペする]
"""
# 最初の応答
この指示内容と私の文体を完全に理解したら、余計な挨拶は省略し、**「準備完了」**とだけ出力して待機してください。
ポイント
サンプルに貼るメールは、「うまく書けた」と思うものより「自分らしく書けた」と思うものを選んでください。多少カジュアルでも構いません。むしろ、その「崩れ」こそがあなたの個性です。
ツールを使いこなす側に立つ
このプロンプトを使えば、メールの質は確実に上がります。
ただし、毎回プロンプトを調整したり、チーム内で共有・管理したりするのは、正直なところ手間がかかります。個人で使う分には問題ありませんが、組織として運用するには限界があるのも事実です。
もし「自社の業務フローに合ったAIの仕組みを作りたい」「属人的なプロンプト管理から脱却したい」とお考えであれば、システムとして構築するという選択肢もあります。
AIに使われるのではなく、使いこなす。
その一歩を踏み出す準備ができたとき、ご相談ください。

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